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広場の照明

都市環境の中の広場は、多種多様の目的、機能や性格を持っており、 その規模も大小さまざまです。広場の照明においては、これらのさまざまな 広場が持つ雰囲気にあった照明を施すことが重要になります。 また、広場は人々が行き交い、集う場所であるため、安全性と快適性の両側面を兼ね備えた照明とする必要があります。

照明のポイント

広場を行き交う多くの人々の流れをスムーズに導くために、主動線には、明るく、ムラの少ない機能的な照明計画が求められます。 また、都市空間における市民の憩いの場、ゆとりの空間としての、開放感、楽しさ、親しみやすさなどの演出を心がけることも重要です。 植栽などが配置されている広場では、広場の持つイメージを重視した演出を行い、植栽が少ない広場では、 照明器具のデザインや配置の効果で広場の雰囲気を演出することが望ましい。 全体の統一感のある照明を行い、広場の空間と調和した照明を行うことが重要になります。

明るさ(照度)

広場は、それぞれ規模や形状も異なり、その周辺環境により目的や機能も異なりますが、多くの人々が行き交い、集まります。 したがって、照明は一般の歩行者専用路よりも明るくし、明るさのムラも少ないことが望ましく、照度は全般に10~20 lxが適当です。 また、店舗、その他の商業施設に接する広場は、それらの施設の明るさに対応して、20 lx以上の照度が必要となります。 広場の照度は、一般的な照度としてJIS Z9110の照明基準を参考にし、表5に示す各種広場の推奨照度を維持するように設定することが望まれます。
表5 各種広場の推奨照度
広場の名称 場 所 推奨照度範囲(lx) 備 考
催物会場広場
・博物館
・展示場
広場全般
会場出入口付近
休憩所
3~30
30~75
30~75
深夜には3 lxの照度を確保すること
玄関広場
・ビ ル
・レストラン
・ホテル
広場全般
庭 園
駐車場
10~30
3~10
5~30
ターミナル広場
(駅前)
広場(交通量大)
(一般)
10~75
3~30
公園広場 広場全般
駐車場
5~30
5~30
コミュニティ広場 広場全般
広場中央
5~30
30~75
コマーシャル広場
・百貨店
・スーパー
広場全般
建物出入口付近
30~100
100~300
深夜には3 lxの照度を確保すること

光源

照明計画に際しては、それぞれの照明効果が十分に発揮できるように、広場の目的、性格、環境に適した光源を選定することが大切です。 効率が高いことも重要ですが、演色性、色温度(光色)、(器具の)輝度などについても十分考慮する必要があります。 暖かみのある光源でアクセントをつけるなどの、光源色による雰囲気の演出を行うことは、都市空間の中のやすらぎ感の演出に効果的です。 光色、演色性の面では、LED、高演色メタルハライドランプ、高演色高圧ナトリウムランプが望ましく、効率及び寿命の面からは、 LED、無電極蛍光ランプ、高演色メタルハライドランプが望ましいランプです。



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