ノイズフィルタートランスとは
ノイズの種類
インバータの発生するノイズは,主回路の配線を通して電源側及びモータ側へ伝搬され,電源変圧器からモータまでの広い範囲に影響を与えます。 ノイズの伝搬ルートは,図2に示すようにいろいろありますが,大別すると,伝導ノイズ,誘導ノイズ,放射ノイズの3つのルートになります。 ①~③は伝導ノイズ,④は誘導ノイズ,⑤は放射ノイズです。以下に,詳細に説明します。
伝導ノイズ
インバータ内で発生したノイズが,導体を伝わって周辺の機器へ影響を与えるのが伝導ノイズです。 ①の主回路を伝わって電源を経由しての伝達があります。また,アース線を共通接続した場合には,②のルートを経由しての伝達があります。 また,③のように,センサの信号線やシールド線を経由するノイズもあります。
誘導ノイズ
ノイズ電流の流れているインバータの入力側や出力側の電線に周辺機器の電線や信号線を近付けると, 電磁誘導(図-11)や静電誘導(図-2)によって周辺機器の電線や信号線にノイズが誘導されます。 これが④の誘導ノイズです。
図-1 図-2