LED防爆照明
照明器具の防爆とは
危険物を貯蔵・使用する工場やプラントでは、爆発性ガスや可燃性の蒸気を定常的に使用する。
施設では、危険性の高い爆発性ガスが空気中に存在しているおそれがあり、照明器具やスイッチの充電部に発生する火花や発熱により、
引火して爆発事故を引き起こすことが有る。
危険性のあるガスは「ガソリン」や「シンナー」といった、燃料として使われる液体や、洗浄用として使われる液体が考えられる。
多量のプロパンガスを使用する場合も、危険性ガスを流出するおそれがあり、その使用場所や保管場所は、危険場所の一つとして規制される。
危険な環境においては、点火源となり得る電気機器を防爆仕様として、爆発性ガスと遮蔽しなければならない。 危険物などを取り扱う施設では、爆発性ガスがどれだけ漏洩するかによって危険性をレベル分けし、 その雰囲気内に設置できる電気機器を制限することで、爆発事故を防ぐことが重要である。
防爆照明のLED化
照明器具のLED化に伴い、防爆照明器具のLEDへの更新が進められている。 LED照明は高い光束と輝度を持ち、蛍光灯と比較して4倍以上の寿命を持っているため、ランプ交換の頻度を少なく抑えられる。
ランプ交換時に危険性ガスが発生していると、爆発事故につながるおそれがあるので、ランプ交換をする場合は照明器具への通電を止め、
危険性ガスが放出されない安全な時間帯でなければならない。
多数の照明器具を使用している工場などは操業を停止してランプ交換しなければならないことも考えられ、
ランプ交換時のメンテナンスリスクは非常に大きくなる。
蛍光灯やHIDと比較して、LED照明器具は40,000時間以上の長寿命があり、一度設置すれば、24時間連続点灯でない限り、
一般的な運用であれば10年近く使用可能になり、ランプ交換リスクを最小限に留められる。