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LED高天井用照明

工場などの照明は単に明るさを取るだけの照明ではなく、生産活動を円滑に行うことを目的としています。 この目的を達成させる為には、安全性の確保、生産性の維持と向上・快適な作業環境づくりの3つがあります。 従来は安全性や経済性などに主眼が置かれていましたが、技術革新の変化が著しい昨今においては、 より生産性や作業品質、製品品質を上げる為の環境づくりや、人間性の尊重・作業者の高齢化などの観点から照明を見直されています。

工場の照度基準(JIS Z 9110)

JISの照度基準は、従来の1979年版から、国内外の社会的、経済的及び技術的な進展に対応するため、2010年1月に改正されました。 今回の改正は、従来の推奨照度だけを規定した照度基準から、それらに照度均斉度、不快グレア、演色評価数などの 照明の質的要件を加えるとともに、分野毎の個別の照明基準を包括し、それらとの整合をとることを目的としています。 照度基準の詳細については、JIS照度基準を参照してください。

グレア(まぶしさ)の低減

照明で最もグレアを起し易いのは、視野内の光源です。光源によるグレアの主な要因には、次のようなものが考えられます。
  • 光源の周囲が暗く、目が暗さになれているほどまぶしい。
  • 光源の照度が高いほどまぶしい。
  • 光源が視野の中心近くにあるほどまぶしい。
  • 同じ光源なら見かけの大きさが大きいほどまぶしい。
まぶしさを軽減するための対策は次のようになります。
  1. 光源の周囲の輝きを高くする。
  2. 全般照明において直接照明の上向きの光を10%以上とするか、あるいは天井を明るく仕上げて反射率を良くします。
  3. 光源の輝度を低くする。
  4. 器具にグローブを使用するか、あるいはランプ外球に蛍光物質を塗布したものを使用して発光面を大きくします。
  5. 視線と光源とのなす角度を大きくする。
  6. 光源の高さを高くするか、あるいは図1に示すように照明器具の遮光角を30°以上にします。
  7. 特別にまぶしさを防ぐ必要のある場合には、器具ルーバまたはフードを使用します。
  8. 光源の見かけの大きさを小さくする。
  9. 光源と目との距離を遠くします。

JIS照度基準についての技術

工場用照明

技術資料・関連法規
JIS Z 9110:2010 より抜粋
領域、作業、又は活動の種類 維持照度
Em (lx)
照度均斉度
Uo
屋内統一
グレア制限値
UGRL
平均演色評価数
Ra
注記
作業 精密機械、電子部品の製造、
印刷工場での
極めて細かい視作業、
例えば、組立a、検査a、
試験a、選別a
1500 0.7 16 80 色が重要な場合は 
Ra≧90、
超精密な視作業の場合には
2000lxとする。
繊維工場での選別、検査、
印刷工場での植字、校正、
化学工場での分析などの
細かい視作業、
例えば、組立b、検査b、
試験b、選別b
750 0.7 19 80 色が重要な場合は、
Ra≧90、
精密な視作業の場合には
1000lxとする。
一般の製造工場などでの
普通の視作業、
例えば、組立c、検査c、
試験c、選別c、包装a
500 0.7 - 60 色が重要な場合は、
Ra≧90とする。
粗な視作業で限定された作業、
例えば、包装b、荷造a
200 - - 60
ごく粗な視作業で
限定された作業、
例えば、包装b、荷造b ・c
100 - - 60
設計、製図 750 0.7 16 80
制御室などの計器盤及び
制御盤などの監視
500 0.7 16 80 1) 制御盤は多くの場合鉛直
2) 調光が望ましい
倉庫内の事務 300 - 19 80
荷積み、荷降ろし、荷の移動など 150 - - 40
執務空間 設計室、製図室 750 - 16 80
制御室 200 - 22 60
共用空間 作業を伴う倉庫 200 - - 60
倉庫 100 - - 60 常時使用する場合は200lx
電気室、空調機械室 200 - - 60
便所、洗面所 200 - - 80
階段 150 - - 40 出入口には移行部を設け、
明るさの急激な変化を避ける。
屋内非常階段 50 - - 40
廊下、通路 100 - - 40
出入口 100 - - 60


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